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民話

金石地蔵伝説

 宮島に住む夫婦が、年老いて子どもがいないのを愁い、子どもを授かるように仏様に祈り続けていたら、ある夜、夢の中に

『上川の竹林の辺りに光明が輝いているのを見て不思議に思い行ってみると、石の地蔵尊がありました。お地蔵様を一心に拝んでいると、菩薩様が一子授けるとおっしゃった。』

 夢から覚めて、不思議なことに夫婦が同じ夢を見たことに驚き、竹林に行ってみたところ、石の地蔵尊がありました。
 正夢だったので、菩薩様のお告げは間違いないと信心を重ね、一心にお祈りをいたしました。
 すると、いつとなく身ごもり、男子を出産いたしました。

 子は成長し、類い希なく大きな体になり、広島藩主お抱えの力士となりました。

 夫婦は、深くこの地蔵尊に帰依[きえ]し、正徳5年(1715)に御堂を創建し地蔵尊を安置いたしました。信心する人々が絶えることなく、いつの頃からか、石仏が金像となり、金石地蔵尊と称するようになりました。

 これが、上川徳寿寺ご本尊の金石地蔵伝説です。